箱根観光や住民の移動に欠かせない乗り物である「箱根登山電車」。箱根に訪れたことがある方なら、1度は乗車したことがあるのではないでしょうか。
車内から絶景を眺めたり、スイッチバックを体験したり。箱根湯本ー強羅間はもちろん、小田原ー箱根湯本間も走行しているということもあり、観光客だけでなく通勤・通学に利用している方もたくさんいらっしゃるようです。
しかし、箱根登山電車は箱根の山の中を走行しているため、天候不順やそれによる影響、その他事情により運休になることがかなり多いんです。
「予約した強羅の宿まで箱根登山電車を利用しよう」と思っていても、箱根湯本到着後に電車が運休していたら、移動手段や予定の変更が必要となります。
新たに検索をしたり、タクシーを呼んだり、宿に連絡したり・・・。予定外の作業が必要となり、旅行を楽しむどころではなくなってしまいます。
では、箱根で天候によるトラブルに巻き込まれずスムーズに移動するためには、いったいどうしたら良いのでしょうか。
箱根在住の筆者が、箱根登山鉄道の運休やそれに伴う移動手段、運行情報のチェック方法などご紹介します。
「箱根登山電車」はどんなときに運休になるのか
箱根登山鉄道は街中を走る電車と違い、箱根の山の中を走行しています。そのため、大雨や大雪、強風の影響を受けやすく、天候の影響で運休になることがよくあります。
運休の理由としては、台風を含む大雨や大雪、強風が原因となって起こる「倒木」や、「連続累計雨量の規定値超え」が多い印象です。
特に、線路や車両に問題がなくても、連続累計雨量の規定値を超えると運休する点は注意が必要ですね。
また、この記事を書いている前日には、大雨による停電が原因となり、小田原ー強羅間で完全運休となっていたようです。
山は倒木がよく起こる!
単純に雨量や積雪量が多かったり、風が強すぎて登山電車が運休になることもありますが、線路内や周囲で倒木が起き、それが原因で運休になることもあります。
木々の生い茂る山中を走行する箱根登山電車は、大雪や強風など天候の影響による倒木はかなり多いです。
天候の影響がなくても、自然に倒木することもあります。倒木すれば処理やチェックが必要となるため、当然登山電車は運休になるんです。
雨量や積雪量に問題がなく倒木だけが原因で運休している場合、処理や周囲のチェック後すぐに運行再開することが多いです。
箱根登山電車の運行情報、どうやってチェックする?
では、箱根登山電車が運行しているのかどうかは、どのように調べたら良いのでしょうか。
筆者は箱根在住で、町内放送の内容がそのままメール送信されるサービスに登録しており、電車やバスの運休についてもメールですぐに知ることができます。
では、住民でない場合はどうするか?
1番確実で早いのが、小田急箱根グループの運営する「箱根ナビ」サイト内の「運行情報」をチェックすることです。
こちらのページでは箱根登山電車だけでなく、登山バスやケーブルカー、ロープウェイ、海賊船、ロマンスカーの運行情報もチェックすることが可能です。
(小田急箱根グループのサイトのため、伊豆箱根バスについては記載がありません。伊豆箱根バスについてはこちら→【伊豆箱根バスの運行情報】)
天候に関係なくリアルタイムでの運行状況が確認できるため、悪天候の日でなくても、箱根で電車やバスを利用する予定の方は事前にチェックするのがおすすめです。
箱根登山電車が止まっているときの移動手段は?
では、「箱根登山電車を利用予定だったのに運休している」という場合、箱根町内をどのように移動したら良いのでしょうか。
まず最初に考えられるのは箱根登山バスの利用です。特に線路内での倒木が原因の場合は、バスは問題なく運行しています。
箱根登山バスよりも料金は若干高めになりますが、渋滞がなければ電車より移動時間も短めです。
小田原から湯本や小涌谷、仙石原や宮城野、箱根町や桃源台など芦ノ湖周辺や、旧街道沿いなどのルートならバスを選ぶのが正解です。
しかし、強羅駅が目的地の場合、登山バスの箱根町線(Hのバス)や桃源台線(Tのバス)で直接行くことができない点は注意が必要。
強羅駅へは箱根町線(Hのバス)でニの平入口(小涌園でも可)、桃源台線(Tのバス)で宮城野橋から、「観光施設めぐりバス」に乗り換える必要があります。
また「箱根登山電車だけではなく箱根登山バスも運休している」という場合は伊豆箱根バスの運行状況をチェック。
伊豆箱根バスも運休している時には予約している宿泊施設に送迎の手配が可能かを相談してみてください。
電車もバスも運休し、宿泊施設からの送迎も不可の場合、タクシーかレンタカーの利用となりますが、天候が悪すぎると町内が通行止めになることもあり、箱根湯本駅付近から箱根町内への侵入が不可となります。
その場合は箱根湯本駅からタクシーが利用できるのかを小田原など箱根町外からタクシー会社へ電話で確認してみてください。(箱根湯本からタクシーが利用できない上に小田原方面へ戻る手段がなくなってしまうこともあるため)
タクシーも対応不可の場合は、いよいよ宿泊施設へキャンセルの問い合わせ、という流れになるかと思います。
警報級の天候不良時は事前に問い合わせを!
今回は、箱根登山電車が運休する理由や運行状況のチェック方法、止まっている場合にどうやって箱根町内を利用すれば良いのかなどをご紹介しました。
箱根登山電車でのルートしか調べていない場合、突然電車が止まってしまったら少しパニックになってしまうかもしれません。
しかし、箱根は観光地。電車以外にも、主要ルートを走行しているバスがあります。バスは本数も多いため、運行していれば箱根町内を問題なく移動することが可能です。
また、宿泊施設によっては小田原や湯本までの送迎に対応してくれる場合もあります(要問い合わせ)。
まずは焦らず、その時点での情報をチェック。どのようなルートがあるかを調べたり、自身や宿の対応が可能かを確認し、旅行の可否を判断してみてください。
いずれにせよ、警報が出るレベルの大雨や大雪、強風があり、電車もバスも運休となっている場合は、宿泊施設もキャンセル料無しでキャンセルできる場合が大半です。
ニュースになるほど天候が悪い場合は、自宅にいる時点で交通手段をチェックしたり、宿泊施設に相談をしてみてくださいね!